アーミージャケットでは、軍に捕まる場合もあるが(でもとても役に立つ)

【アーミージャケットM65を着た世界旅行者@ポタラ宮入り口/ラサ/中国(1999)】
僕が旅行する時の服装は、ジーンズにTシャツにスニーカー、それに米軍のアーミージャケット(M65)を上着にしている。
これはポケットが大きいので本でもなんでも入るし、いざとなったらそのまま野宿することもできる優れものだ。

日本でも普通に町でアーミージャケットを着ている人は多い。
世界中ほとんど、これで問題はない。

ところが、軍の力が強い所、夜間外出禁止令や反米の革命政権の国などになると、ちょっとまずい。
僕が内戦中のエルサルバドルに行った時、バスは1時間おきに軍の検問を受けた。

これはちょっと危ないぞっと、アーミージャケットはバックパックの底に仕舞い込んで隠していた。
首都サンサルバドルの朝、ホンジュラスへのバスターミナルへ歩いている時、検問の兵隊さんたちに捕まって、バックパックを全部開けられた。

すると底からアーミージャケットが出てくる。
自動小銃を突きつけられて「これはなんだ!」と聞かれた。

「日本の貧乏旅行者なんです。これから南米に行きます。アンデス山脈では、寒い、寒い」とたどたどしいスペイン語で答える。
兵士の御情けにすがって、何とか許してもらった。

エクアドルのアマゾン低地地帯「オリエンテ」へがたがたバスで下っていったときは、寒いのでアーミージャケットを着たままだった。
途中の検問所で「これは禁止だ!」と没収されそうになった。

「でも、キトでも着てる人を見ましたよ。日本人の貧乏旅行者で、他に着るものがないんです」と説明した。
これまた、お情けにすがって切り抜けたものだ。

北朝鮮へ行ったときも、僕は米軍のアーミージャケットを着ていた。
貧乏で他に着るものがなかったのだ。

なにか言われるかと思ったが、全く問題なかった。
韓国側からは板門店へ行くのに、きちんとした服装をしないと駄目らしい。

北朝鮮の方ではは逆にすごくラフで、ジーンズとこのアーミージャケットで堂々と行けた。
他にもよく似たコートなどがあるが、丈夫さと、汚れても気にならないという意味で、アーミージャケット以上のものはない。

特に政情不安な所を除けば、アーミージャケットはとても便利だ。
女の子も、アーミージャケットなら、襲われにくいと思うので、試して欲しい。
http://d.hatena.ne.jp/worldtraveller/20080713#p3