ワイアーロック

海外旅行では荷物は常に狙われている、と考えておいがほうがいい。
すると、荷物(バックパック)から目を離すときは、バックパックを持っていかれないように、どこかに結び付けておくとちょっと安心だ。
そのときに使うのが、旅行用品店に売っているワイアーロックだ。
特にホテルの部屋にバックパックを置いてデイバッグ一つで外に出るとき、部屋の家具やパイプなど固定したものとワイアーロックで結び付けておく。
盗難というものは、予防する意識があるところでは起きないものだ。
泥棒だって、わざわざワイアロックまでしてあるバックパックから盗むより、鍵もかけずに放ってある荷物からこっそりと抜いた方があとあと騒ぎにもなりにくく、安全だからね。
だから、バックパックに南京錠をかけて、ワイアロックまでしておけば、まず盗まれることはない。
問題なのは、この家具やなんかに結び付けておいたワイアロック自体をそのまま置き忘れてしまうことなんだよ。
だって、普段やりつけないことをしているのだから、コロッと忘れてしまう。

でも、長期旅行でワイアロックを使って旅をしていると、ワイアロックなしで部屋にバックパックを置きっぱなしにすると不安でたまらない。
中国四川省の成都からチベットのラサへ飛んだとき、朝早かったので、ワイアロックを交通飯店の部屋に忘れてしまった。
ラサでワイアロックを捜したが、もちろんそんな気の利いたものはない。
だから、鉄の鎖と南京錠を買って、それで荷物を動かないように固定したものだ。

実際僕はこのワイアロックをトルコのカッパドキアのヒッタイトホテルにも置き忘れたことがあって、そのときはアンカラから、わざわざバスに乗って取りに行ったものだ。
西アフリカのダカールでもホテルに置き忘れたしね(涙)。
ワイアロック一つで2000円くらいするから、なくしたワイアロックの代金だけで1万円程度損しているかもしれない。
また、なくしたワイアロックについて考えたり、取り戻しにいったり、代替品を考えたりすることを思うと、使わない方が気楽かもしれないよね。

【写真】ワイアーロック
【旅行哲学】荷物よりもワイアーロックをなくす被害が大きいかも。