tt008 T&Tのシングルエントリービザを東京の英国大使館でゲット
ある旅行者に出会ったとき、その旅行者が本物かどうかを判定するにはビザの話をすればすぐにわかる。
例えば米国のビザについても、僕はもちろん日本で取ったことがあり、スペインのバルセロナでも、エクアドルのキトでも取ったことがある。
ビザウェイバープログラムが導入されて、普通の観光旅行にビザが不要になった後でも、世界旅行者は東京の米国大使館でビザを取っている。
オーストラリアのビザをロサンジェルスで取ったこともあれば、フランスのビザをスペインで取ったこともある。
そうそう自慢話としては、どのガイドブックにも個人では取れないと言われていたとき、僕は東京のイラン大使館を訪ねて、一ヶ月ビザを取ったこともある。
本物の旅行者は旅先でどういう風に、人の取れないビザを取ったか、これが話せないとダメなんだよね。
ということは、東欧の社会主義国などがどんどん自由化されてビザの必要がなくなってしまった今では、いくら旅をしても本物にはなれないってことなんだよ(涙)。
残念でした(笑)。
世界旅行者くらいになると、世界各地を旅しながら、あちこちで次々とビザを取ってるので、ビザの話だけで本が3、4冊書ける。
興味のある出版社は連絡下さいね♪
さて、T&Tのビザについても僕はかなり長く語ることができるよ。
僕は1998年に、ベネズエラの首都カラカスのT&T大使館でビザを取ろうとしたことがある。
その時は「パスポートの他になにか身分証明書が必要だ」と、やんわりと断られた。
僕はもちろん別の証明書は持っていたし、証明書がなくても説得できる力はあったのだが、あっさりと帰ってきた。
それは、ベネズエラに飽き飽きしていて、エンゼルフォールズをサッと見て、ベネズエラからとっとと逃げ出したかったからなんだ。
ベネズエラからT&Tへ行っても、切符の関係でまたベネズエラに戻ってこなければならなかったからね。
2001年の夏前には、東京の英国大使館でT&Tのビザを取った。
ロサンジェルス経由でT&Tへ行くつもりだったんだ。
しかし、ロサンジェルスの市立図書館で「Lonely Planet」を読んでみたら、T&Tの夏は雨季だということがわかる。
それで、素直に諦めた。
そして今回の安い切符が出た2004年の秋だ。
前回の経験でT&Tのビザは翌日発給だとわかっていたし、ビザを取ること自体は簡単なので、ぎりぎりまでビザを取るのを伸ばしていた。
行くことを最終的に決意し、英国大使館でT&Tのビザを取る。
料金は4400円、写真の添付も必要なく、前回ビザを取った時と比べると、とても簡単になっていた。
2001年に英国大使館で、トリニダードトバゴのビザを取る時は、銀行の預金残高証明書が必要だった。
しかし、2004年では、銀行の預金通帳を窓口に見せるだけでよかったしね。
午前中に申請して、翌日の午後にビザは発給される。
気になるのがT&Tのビザはシングルエントリー(一回入国)だけなんだ。
ということは、まずT&Tに入国した後ギアナ3国へ出国したら、再度T&Tへ入国する時にビザがないことになる。
「トランジットの場合はビザは不要」という条件はついている。
ただ「トランジット」とはいっても、ビザ不要でどの程度の期間滞在できるのか、それがわからない。
「トランジット」が表す意味は、一つと決まっているわけではないからね。
僕の旅行では必ず現地でルートを考えるので、まずT&Tへ行って、そこでいろいろ調べて、それからギアナ3国へ行く(行かない)と決定するだろう。
しかし、ギアナ3国からT&Tへ戻ってきた時、トランジットでしか滞在できないことになる。
つまり、飛行機の乗り継ぎのためだけの短時間の滞在になる可能性がある。
僕は英国大使館の受付の女性に「なんとかダブルエントリービザが取れないか」とお願いしてみたが、「ここで発行できるのはシングルエントリーだけなので、現地で交渉してみてください」との返事だったよ。
もちろんビザが必要ならば、現地でまたビザを取ればいいだけだ。
ただ、旅の原因となった安い切符はもちろん旅行予定変更不能の、たった12日間有効の切符。
現実にはT&Tへ入って出国するまで一週間しかないんだ。
それで現地でビザを取るのはほとんど不可能に思われるよね。
そこで僕は今度の旅の目的を大幅に変更することにした。
そう思えば、今度の旅に出なければならない理由も確かに存在したわけなんでね。
http://d.hatena.ne.jp/worldtraveller/20041206