トリニダートトバゴの入国審査@ポートオブスペイン/トリニダードトバゴ
トリニダートトバゴのピアルコ国際空港に到着して、まず問題になるのが、ビザのことだ。
東京のイギリス大使館で取ったのは「発行日から3ヶ月有効のシングルエントリービザ」で、つまり、1回だけ入国できるビザ。

最初の予定ではガイアナへ飛ぶつもりだったが、そうすると、次にT&Tへ戻ってきた時に、T&Tへの入国ができないことになる。
イギリス大使館では、「入国の時に係員と相談してください」ということだった。

そこで、ポートオブスペインの入国審査で、「シングルエントリービザだが、ガイアナからまた戻ってくるのでうまく処理してくれないか」とお願いする。
すると、「シングルエントリーだから一回しか入国できない」との答だ。

そこで「ガイアナのT&T大使館へ行って、また新しくビザを取れということなのか?」と聞く。
「ガイアナで大使館へ行ってもビザが取れるかどうかわからない」との返事だ。
うーん、雰囲気が悪いね。
僕はこのとき、ベネズエラの入国審査官のことを思い出していた。
どちらも、30代の元気のいい役人で、性格が悪そうなんだ。
ベネズエラでも非常に態度が悪かった。
特に出国の時なんか、パスポートを投げて渡されたものだ。
実際、このT&Tに日本人がビザが必要だという理由もわからない。
僕は、T&Tやベネズエラ地域には、東洋人に対しての差別があるのだろうと考えていた。
実は、T&Tには「トランジットの場合はビザなしで入国できる」という規則があるはずだ。
ただ、その適用が実際はどうなのか、日本ではわからなかった。
入国審査官は当然知っているはずだが、それを言わない。
ただ、意地悪しているのか、それとも規則が変更になったのか。
入国条件などは常に変化するものだし、規則の適用が厳しくなったり緩くなったりするのは、よくある話だが。
結局、一回有効のビザにわざわざ「USED」と手書きされて、無効にされてしまう。
どうも愛想のない入国審査官だよ。

入国したあとすぐに観光案内所へ行って、T&Tの宿や交通手段、そしてビザの問題について、いろいろと質問してみた。
するとそこの黒人美女は、「日本人はビザなしでも、トランジットで入国できることになってるけど」と言う。

そのままトバゴ島へ飛んで宿を決め、道路沿いの小さなバーでビールを飲もうとしたら、日本人旅行者を見つける。
彼は、同じ問題を抱えていたが、翌日ガイアナへ飛ぶそうだ。

僕はトバゴ島でゆっくりと本を読んで過ごすのが今回の旅の定めだと、すぐに旅の目的を変更してしまう。
それが世界旅行者なんだ。

ただ彼は、ガイアナからスリナムへと移動して、スリナムからT&Tへ戻ってくる予定。
帰りの便も、僕と同じエアカナダに乗ることになっている。
僕も90パーセントは大丈夫だと思う。
ただ、10パーセントはトラブルが起きないかな。
それは楽しみだ。

というわけで、T&Tを出る日は、この日本人男性がなかなか現れないので、「トラブったかドジったか♪」と、心躍る楽しい気分だった。
ただ、出発前に彼は何事もなく出現した。

やはり規則どおりにトランジットの場合はビザなしで入国できたそうだ。
ただ、スリナムの首都パナマリボで飛行機に乗るときに、文句はつけられたとか。

というわけで、トランジットではビザは不要、もっと滞在するにはビザが必要。
日本ではシングルエントリービザしかもらえないので、T&Tへちょっと滞在して、国外へ出て、また戻ってきてさらに数日滞在する場合は、またビザが必要ということになるだろうね。

ただ僕が見た感じでは、T&Tはわざわざ選んで行くようなところではないけどね。

【写真】トリニダードトバゴ風景
【旅行哲学】旅は無理をしない方がいい。
http://d.hatena.ne.jp/worldtraveller/20050610