T&T#025:絵葉書は届いても届かなくてもいい。
「この郵便物は、差出国から遅延して到着しました。ご了承願います。成田国際空港郵便局」
まず「旅先で絵葉書を書く」を読んで欲しい。
旅先で絵葉書を書く。
それは問題ないよね。
ところで、旅先でわざわざ書いた絵葉書が相手に届くのか、届かないのか、これは問題じゃないかな。
僕自身は今は、届いてもいいし届かなくてもいい、と考えている。
人間のやることなんてさ、結局は自己満足なのだから。
自分がなにをしたかが問題なので、それがどう伝わるかなんて、どうでもいいんだから。
だから、僕がトリニダードトバコで絵葉書を書いたとき、僕は書いたということを重要視していて、それが届くかどうかはどうでもよかった。
実際海外の郵便制度というのはいい加減で、送った郵便物が届かないということもある。
これは、僕の記録した旅行ノートに「何月何日、誰々と自分へ絵葉書を送った」と記録してあるのにその絵葉書が届いてないのを何枚か発見して、確認したんだけどね。
トリニダードトバゴで僕がいたのは、トバゴ島だ。
トバゴ島でもクラウンポイント空港の周辺のリゾート地域。
問題だったのは、この地域にはなにしろ郵便局がないんだよ。
もちろん、郵便制度発祥の地、英国に支配された地域で郵便システムがないなんてことはない。
トバゴ島でも、ちょっと行ったスカボロという町にはちゃんと郵便局があるみたいなんだ。
クラウンポイントでは雑貨屋や土産物店で絵葉書を買うときに、切手を購入することになっていた。
で、この地域の郵便ポストだけれど、たった一つしか存在しない。
それがクラウンポイントエアポートの建物にくっついている郵便箱なんだよ。
いかにも頼りなかったなー。
だから、何事も慎重な世界旅行者が本当に確実に絵葉書を届けようと思ったなら、僕はスカボロの郵便局へ行っただろう。
また、トバゴ島のクラウンポイント国際空港みたいなところじゃなくて、もっと信用のできそうなトリニダード島のピアルコ国際空港に持っていって、そこで投函しただろうさ。
でも僕はそれをわざとしなかった。
というのは世界旅行者にとって、絵葉書を書いたらそれで話は終わっているから。
絵葉書が届くのか届かないのか、どれだけ遅れて届くのか、それは話のネタでしかないからだね。
話のネタならば、「せっかく書いた絵葉書が届かなかった」という方が、ドラマチックじゃないかな(笑)。
僕は2004年12月3日と12月6日に絵葉書を送った。
ところが予想通り、年内にも正月にも届かなかった。
すると、本当に絵葉書が全く届かない可能性も大きい。
そこでトリニダードトバゴの写真を使って、年賀状を印刷して友人知人には送ったわけだ。
年賀状には「トリニダードトバゴからハガキを送ったんですが届かないみたいなので」と書いておいた。
すると、もし数ヵ月後に絵葉書が届いたら、チョー感動的だよね♪
しかしその絵葉書がやっと今日、2005年1月24日に届いたよ。
それもまた、世界旅行者らしく、話のネタになるような届き方だった♪
なんと、絵葉書がビニールにわざわざ包んであって、
「この郵便物は、差出国から遅延して到着しました。ご了承願います。成田国際空港郵便局」
とプリントしてあったんだよ。
こんなに丁寧にお詫びまで書いてあるなんて、初めてだ。
今までも、ルーマニアのドラキュラ城のハガキが3ヶ月くらい送れたことがあって、あと、メキシコシティから友達にバースデーカードを送ったら、なんと4ヶ月遅れなんて、あったんだけどね。
郵便局も民営化の影響で、丁寧になってるのかもしれないね。
また、よく見てたら、気が付いたんだけどね。
12月3日と12月6日に出した絵葉書が同時に着いた。
で、両方のハガキに消印が押してない!
ということは、郵便局を通ってないってことかな(笑)。
僕の予想では、あの雰囲気ではあまり空港で郵便を出す人はいないので、一ヶ月に一度くらい気が付いた時に郵便箱を開けて、郵便局でスタンプ押すのも面倒なので、消印押さずに、そのまま飛行機に乗せてしまったんじゃないかな。
ま、確かに、いい加減な国だったしなー。
【写真】トリニダードトバゴの絵葉書
【旅行哲学】海外から送った絵葉書のうち、どうでもいいものだけが届くのかもしれないね。
http://d.hatena.ne.jp/worldtraveller/20050106