デイパックの選び方、持ち方
001) デイパックの持ち方(街中では背負わない)
002) デイパックがバックパックにくっついているものは、実際上、意味がない
003) バックパックはどうでもいい。デイパックこそ考えるべきだ。
001) デイパックの持ち方(街中では背負わない)

特にスリや泥棒に注意する時はデイパックを身体の前に保持する

普通の時は、デイパックは身体の横に持って、常に確認しておく

デイパックを背中に背負うのは、周りに人のいない、山歩きなどの時だけ
002) デイパックがバックパックにくっついているものは、実際上、意味がない
インターネットでよく見かけるのが、「海外旅行に出るのにどういうバックパックを持って行ったらいいでしょう?」という質問だ。
これについては、僕は「旅の持ち物リスト」《海外個人旅行に使うバックパックについて》で答えている。

ただ最近、バックパックとデイパックが一体になって、デイパックが取り外せるようなものが出てきた。
これは、一見とても便利そうだ。
しかも、バックパックの補助としてデイパックは必ず持っていくものだからね。
ただ、「一見便利そうなものは便利そうなだけで、実際は使いにくい」というのが常識です。
もともと、バックパックとデイバッグを一つにまとめる意味があるのでしょうか?
バックパックは飛行機やバスにチェックインラゲッジにしたり、荷物預かり所に預けたり、部屋に置いたりします。
その時は、(世の中に絶対安全ということはないのですから)ひょっとしてバックパックがそのまま盗まれたり、鍵を開けられたり切り裂かれたりして中身が盗難にあうことも、ある程度は覚悟しています。

僕はデイパックは貴重品を入れて、常に身体の前、または横にして、いつもバックパックとは別に持ってます。
つまり、デイパックは絶対に身体から離してはいけない、盗られたらとたんに旅行が不可能になるようなもの。

バックパックとデイパックは本質的に違うものです。
その性格の違うパック二つを一体化させても、一体化させる意味がないわけです。

ですから、デイパックをくっつけてあるようなバックパックは、無意味ですから、買ってはいけません。
それに、デイパックは旅先でなくても、日常でも使います。

バックパックは旅行中しか使いませんが、長持ちするものです。
結局は、一緒にくっついていたデイパックはすぐに古びて、使えなくなります。

ということは、(一体化できる)バックパックの寿命はデイパック並みに短くなってしまいます。
ですから、バックパックにデイパックがくっついているようなものは、買わないほうがいいわけですね。

003) バックパックはどうでもいい。デイパックこそ考えるべきだ。

別のところでも書きましたが、海外旅行用のバックパックというものは、登山用のバックパックとは違います。
登山用のバックパックは重い荷物を入れて、何時間も歩き続けます。

ですから、背中へのフィット感や運びやすさが重要です。
ところが、海外旅行ではまず何時間もバックパックを背負って歩くことはありません。

あったとしても、鉄道駅やバスターミナルから近くの安宿街へ歩く程度です。
まあ、せいぜい20分程度しか歩きません。

それ以上になれば、バスや人力車、タクシーなどに乗るものです。
僕くらいになると、コルカタのハウラー駅から安宿街のサダルストリートまで、1時間以上歩いたりしますけどね。

でもこれは、朝早く駅に着きすぎたので、宿が空くまでの時間調節と、町を歩いてみたかったからです。
普通はタクシーに乗ることでしょう。

ですから、海外旅行のバックパックはそれほど性能にこだわる意味はないです。
僕の知人はホームセンターで千円以下で購入したバックパックで世界各地へ旅行しています。

ところで貴重品を入れて常に身近なところに確保しておく「デイパック」は重要です。
どういうものを持ったらいいか、これは慎重に考える意味があります。

僕はトラベラーズチェックや現金や、カード類を入れた小さな貴重品バッグを持ってます。
これはもちろんバックパックには入れません。

デイパックに入れますが、ただ入れただけでは盗られやすいです。
デイパックの内側に穴を開けて、リングをつけて、そこに貴重品入れを南京錠で取り付けます。

するとデイパックと貴重品入れが一体化してしまうので、デイパックが身体のそばにある限り、貴重品入れもそこにあるとわかります。
ただこれだと、貴重品入れを取り出すときに、いちいち鍵を開けなければなりません。

僕はこれが好きですが、もっと簡単に取り出したい人は、デイパックの内側にフックが付いて、もっと簡単にはずせるものもあります。
そういうものがいいかもしれません。

また、背中にあたる部分に、普通ではわかりにくい隠しポケットがあるデイパックもあります。
内側にポケットがあるデイパックもあります。

また、デイパックによっては、外側にさまざまな形のポケットがあります。
例えば、汗が出た時のタオルをデイパックのネットのポケットに入れるかどうか。

500ml程度のミネラルウォーターボトルをデイパックに固定できるものもあります。
また、小型の折り畳み傘を差し込めるようなポケットもあります。

このデイパックのポケットの種類などは千差万別なので、どういうデイパックを選ぶかは、非常に大事です。
それは、個人の趣味です。

僕の場合、荷物が少ないときは、デイパックをバックパックの中に入れて運んだりします。
そのために、折りたたむことが出来ないくらいにしっかりしたパッドの入ったデイパックは避けます。

デイパックは海外個人旅行では常に身体のそばにあるものです。
寝る時は枕にしたりします。

ですから、デイパックの選択は慎重にしたほうがいいでしょうね。

注:
僕は写真にあるような小型のものを「デイバッグ」と呼んでました。
英語の正式名称は「daypack」です。
ところが、Googleで検索かけたら、日本語でも「デイパック」の方が多く引っかかりました。
ですから、これからは「デイパック」と書くことにします。
http://d.hatena.ne.jp/worldtraveller/20070528